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このメールが肝臓がんの母を救う 8

8: 義父の無神経な母への『がん告知』

母は早速紹介状を持って内科消化器クリニックを訪れました。


その内科消化器クリニックは建物も新しく清潔で看護士さん達も親切、
先生もやさしく穏やかな物言いで安心出来ると母はとても気に入った様子でした。


私も詳しく正確な事は分りませんが
そこの先生は1回目の診察時、エコー検査ですぐに腫瘍を見つけたのだと思います。

その日に先生はもっと詳しく検査をするためとの事で
最新設備が整っている以前母が通っていた総合病院に予約を入れました。


しかし母はその総合病院には良い印象は持っていません。

母は「あそこの病院だけは行きたくない!」と激しく抵抗したそうです(笑)。


しかし先生に
「大丈夫。ここでは出来ない検査をお願いするだけだから。」
「その後はもちろん、ちゃんと私が診てあげますから。」
と、なだめられて帰ってきました。


その時はまさか腫瘍があるとは思ってもいない私も
「CT撮影や、精密な検査は個人病院では出来ないからね。」
と笑いながら報告を聞きました。


母はその内科消化器クリニックの先生に
娘(私)が最初、私(母)の異常を感じて無理やり総合病院に連れて行ってくれた事、
そしてその総合病院の内科医長からはどんな診察を受け、どれほど辛かったかという事などを
話したそうですが先生は急かす事も無く聞いてくれてとても喜んでいました。



私は母一人で総合病院へ行かせるのは不安だと思い、
「私も一緒に検査について行こうか?」と言うと、
母は「ううん。大丈夫だよ。じいちゃん(義父)が連れて行ってくれるって言ってたから。」

その日はそんな会話で終わったと思います。




そして総合病院での検査結果を聞きに行った日。

母は直接私の家を訪ねて来ました。


母は「言いづらいのだけれど・・・。」と私に話しかけてきます。

私は何の事だか全く見当もつきません。


母は続けました。

「今日ね、この前の検査結果を聞きに行って来たの・・・。」


「私・・・、がんだって。」



私は正直、そこまで深刻だとは思ってもいませんでした。

狐につままれたような状態でした。


その日はちょうど、仕事を終えた義父が母を病院まで迎えに行ったので
その場で義父が先生から話しを聞きました。


その時母は、先生からは『腫瘍らしきものがある』とは聞いていても
はっきり『がん』だとは知らされてはいませんでした。


先生から母の『がん』について聞かされた義父は
まだ点滴中だった母に近づき、「大変な事になったぞ。」と言ったそうです。


「お前、『がん』になった。」


信じられない事に義父は、私達きょうだいに相談する事も無く、迷う事も無く、
母に『がん』である事を告知してしまったのです。

私はその義父の無神経な言動が信じられませんでした。



同じ月、母の『がん』を知るちょっと前、私は実弟の『がん』告知も受けていました。

私はそんな≪いま≫が信じられずにいました。


私は、ふたりを失うのだろうか?

『がん』は、私からふたりを奪うのだろうか?



全く予想もしていなかった出来事に
すっかり気が動転してしまっていた私に母は言いました。


「大丈夫。先生の紹介で県病院で診てもらう事になったから。。。」

「先生が最も信頼して尊敬している先輩のお医者様を紹介して下さったのだから
心配無いよ。大丈夫よ。ホント、ごめんね。。。」


そう言うと母はゆっくりと何事も無かったかのように
義父の待つ母の家に帰って行きました。









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