兄がプロポリスを止めてしまい、他に何か代わる《がんに良いもの》をと探していた矢先の事でした。

 

東京に住む叔母さんが、兄の事を心配して来てくれました。

 

『群馬県水上町に神の御神水と言われる水があって、ガンなどの人も飲んでいるみたいよ。』と知り合いの人から聞いたので、兄にも飲んでもらってみてはとの事でした。

 

私はすぐにそこへ行ってみようと思い、そのまま叔母さんを乗せて一緒に群馬県水上町へと車を走らせました。

 

 

何とかたどり着き【御神水】を買って帰る

車を走らせること約1時間。高速道で水上インターまで来たのは良いのですが、果たしてこれからどの方向へ行けば良いのか。

 

とりあえず、近くにあった道沿いの土産店の立ち寄り、御神水の事を聞いてまわりました。

 

何件か土産店を回ってみましたが、御神水について知っている人とは巡り会えず、私は自分なりの《感》を頼りに車を走らせながらその後も、繰り返し、御神水について叔母さんと一緒に聞いてまわりました。

 

そんな事をしばらく繰り返していると、やっと御神水の事を知っている人に巡り会う事が出来、その方に行き方を教わり、更に奥へと車を走らせました。

 

教えてもらった道(林道)は、『こんな道の先に本当にあるのか?』と思うくらい細い道でした。

 

それでもしばらく走ると、急に開けた場所に出て、そこには旅館らしき建物がありました。

 

私は車を停めて、叔母さんと辺りを見渡しました。

 

『ここが御神水があるところかな。』

 

 

とりあえず建物の中に入ってみました。

 

中を見渡すとやはりこの場所が神の御神水がある場所だと理解出来ました。

 

 

御神水は『会員制』でした

私は中にいた人に『御神水はありますか?』と聞いてみました。

 

『あります。ただ、初めての方は会員になって頂く必要があります。』

 

御神水を購入するには、会員にならなければならないとの事で、私は言われるままお金を払って会員になりました。

 

そして、10リットル容器に入った御神水を2つ購入しました。

 

 

その日のうちに病院へ向かう

帰宅後、私は叔母さんを降ろし、少しでも早く兄に御神水を飲んでもらおうと、ペットボトルに移し替えて一人で兄が入院している病院へと向かいました。

 

病院へ向かう途中、『ペットボトルに移し替えた御神水なら先生も何も言わないだろう。これがガンに効いてくれれば良いな。』と祈っていました。

 

 

病院へ到着後、兄の病室へ向かいました。しかし病室に兄はいませんでした。

 

私はトイレにでも行っているのかと思い、しばらく兄のベッドで待っていました。

 

 

兄の不満がとうとう爆発

しばらくすると看護師さんが来て私に言いました。

 

『お兄さんが今日、「家に帰る!」と言って点滴の針を抜いてしまい、パジャマなどが血で汚れてしまいました。
こちらの病院は24時間体制なのですが、もし今後もお兄さんが今回のような行動を起こすようでしたら、ご家族の方に付き添いをお願いする事になります。』

 

とうとう、兄の不満が爆発してしまったようでした。

 

私は看護師さんの話しを聞いて、兄の行動は決して良い事だとは思いませんが、理解出来るようにも思いました。

 

 

兄は自分が十二指腸潰瘍だと思っていて、治療を受ければすぐ良くなると思って入院したのに、その時既に3ヶ月半が過ぎていました。

 

私達家族には《3ヶ月半》はあっと言う間ですが、兄にしてみれば《3ヶ月半》は本当に長くて辛い毎日だったと思いますし、十二指腸潰瘍をなかなか『治せない』病院にも不満が大きかったのだと思います。

 

そんな不満が溜まって爆発してしまったのだと思いました。

 

 

しばらくすると、兄が点滴台を押して戻ってきました。

 

『東京の叔母さんが知り合いの人から、【神の御神水】という何の病気にも効くというものを紹介されて、兄貴に飲んで欲しいって送ってきてくれたよ。』

 

『そうか。叔母さんに宜しく言っておいてくれ。』

 

そう言って兄は、私がペットボトルに移し替えた神の御神水を飲んでくれました。

 

神の御神水に願いを賭ける