兄にプロポリスを届けに行ったある日の事。

 

兄の病室に着くと、兄は病室の窓から外を眺めていました。

 

兄が眺めている方向は、兄夫婦の自宅、そして私達の自宅がある方向で、更にその先には山菜採りなどで兄と良く行くみかぼ山が見えていました。

 

そんな兄の姿を見ていると、『兄はそんな風景を見ながら何を思っているのだろう。』と考えてしまいました。

 

 

兄は私に気付くと、『今日は天気が良さそうだな。』と言って、辛そうな足取りで点滴台を押しながらベッドに戻りました。

 

ベッドに腰掛けるなり、兄が私に言いました。

 

『足が浮腫んで歩きづらいんだ。』

 

 

私はこの時、腫れた(浮腫んだ)足を見るのは初めてで、とても驚いてしまいました。

 

 

しかも、兄の足は両足全体が腫れていて(浮腫んでいて)、『指で押しても凹んだまま、なかなか戻らないんだ。』と私に見せてくれました。

 

 

『なんでこんなにも兄貴の足はむくむのだろう。』

 

私は驚きとともに、ただただ見ているだけでした。

 

足の浮腫に驚く:兄の胃がん末期闘病記